
亀田京之介選手は、セバスチャン・エルナンデス選手に2対1の判定で敗れました。
判定は割れましたが、僕の採点はエルナンデス選手の97対93、もしくは98対92です。ただ、試合前に想像していた以上に亀田選手は強かった。アッパーを当て、左ボディで効かせ、苦しい終盤も打ち返していました。
亀田選手が何をできて、なぜ勝ち切れなかったのか。試合を振り返ります。
亀田選手のパンチは当たっていた。それでもエルナンデスの試合だった

序盤の亀田選手は、エルナンデス選手に捕まる前に手を出せていました。特にアッパーはよく当たっていて、相手を研究して準備してきたことが伝わりました。僕は1ラウンドを亀田選手につけ、2ラウンドも亀田選手につけられると見ています。
ただ、エルナンデス選手はパンチをもらっても前進をやめません。ガードを固めて距離を詰め、亀田選手が打ちやすい体勢を作る前に次の攻撃へ入っていく。亀田選手のクリーンヒットはありましたが、試合全体は徐々にエルナンデス選手のペースになっていました。
そのため、2対1という結果でも、僕には接戦の印象はありませんでした。
エルナンデスは、なぜ亀田選手の足を止められたのか

印象的だったのは、エルナンデス選手のリングの使い方です。常にリングの内側を取り、亀田選手が横へ動いてもすぐについていく。離れたと思ったところで追いつき、自分の射程距離から逃がしません。
亀田選手も打ち返し、クリンチを使って対処していました。それでも相手が絶え間なく来るので、落ち着いて構えて強いパンチを打つ時間が減っていきます。後半は、自分の攻撃を組み立てるというより、押し込まれながら応戦する場面が増えました。
エルナンデス選手の強さは、タフさ、スタミナ、手数にあります。一発一発を常に全力で打つのではなく、力を抜いたパンチを出し続ける。自分のペースで攻められるからこそ、最後まで手数が落ちないのだと思います。戦う側からすると、あれは本当にしんどいスタイルです。
8ラウンドの左ボディは効いていた

亀田選手には、試合を変えかけた場面もありました。8ラウンドの左ボディです。
亀田選手はそれまでアッパーを何度も当てていて、エルナンデス選手も上へのパンチを警戒していたと思います。そこに左ボディが入り、エルナンデス選手の動きと手数が一時的に落ちました。試合後に本人も効いたと話しているので、効果のある一発だったことは間違いありません。
ただ、そこから倒しに行くのは簡単ではありません。亀田選手もすでに苦しい後半戦でした。残った力を使って攻め切る選択もありますが、耐えられれば逆に攻め返される危険があります。
そしてエルナンデス選手は、少し下がったあと、すぐにまた前へ出ました。効かされても自分の戦い方を崩さず、亀田選手に追撃の時間を与えなかった。この立て直しも強さだったと思います。
敗れても、亀田京之介の評価は上がった

僕は試合前、中谷潤人選手を苦しめたエルナンデス選手を亀田選手が止めるのは難しく、途中でストップされる可能性もあると思っていました。
実際には、亀田選手は最後まで戦いました。スピードやカウンターの感覚、パンチの選び方にはいいものがあり、疲れた終盤でも正確に打ち返しています。左ボディで相手を効かせたことも含めて、敗戦によって評価が下がる内容ではありません。僕は改めて、亀田選手は強いと思いました。
一方で、試合前の発言を受けて中谷選手と比較するなら、僕は中谷選手の方が上だと見ています。中谷選手の方が被弾を抑え、明確なクリーンヒットを当てていました。亀田選手も高いレベルのボクシングを見せましたが、エルナンデス選手に自分の距離を奪われていた時間には差があったと思います。
亀田選手が次に伸ばしたいところ

亀田選手にはスピードもサイズもあります。今後、このレベルの相手に勝つためには、得意なロングレンジで戦う時間をもっと増やしたいです。
相手が入ってから対処するだけでは、どうしても相手の攻撃に巻き込まれます。入ってくる前に打つこと、下がりすぎずに距離を保つこと、遠い距離から相手を前に出させないこと。そのあたりが次の課題になると思います。もちろん、エルナンデス選手のように体ごと前へ出てくる相手に実行するのは簡単ではありません。
亀田選手は試合後、日本タイトルを目指すことにも言及していました。今回見せた強さを考えると、日本のフェザー級戦線での戦いも楽しみです。
エルナンデス選手については、今回も「戦いたくない選手だな」と感じました。ただ、フェザー級でさらに強い相手と戦うなら、被弾の多さは気になります。井上尚弥選手との対戦を希望しているようですが、今回のようにパンチをもらいながら前へ出る戦い方では、厳しいと思います。
今回の試合は、亀田選手の強さと、エルナンデス選手の厄介さがどちらもよく分かる一戦でした。
解説の続き:試合映像を送るだけで課題がわかる!あなたに当てはめるなら → ガチボクオンライン
ボクシングでよく聞かれる質問について
- 練習ではできるのに、試合だと動けない
- 自分に合う戦い方が分からない
- 作戦を立てても本番で崩れる
- 何を基準に練習を組めばいいか迷う
こうした質問は、
現場の相談でも繰り返し出てきます。
それぞれについて
考え方の整理としてまとめた資料を
公式LINEの友だち登録で見られるようにしていますので
必要な方は、こちらからどうぞ🔻

【この記事を書いた人】
アマチュア実績全国3位(東洋大)
元プロボクサー
世界ランキング最高7位
第43代OPBF東洋太平洋バンタム級王者
ボクシング特化型パーソナルトレーナー
世界・東洋・日本チャンピオン10名輩出
キッズボクサー全国チャンピオン5名輩出
キックボクサー世界チャンピオン指導
分析と戦略を丁寧に行い、完全カスタマイズされた指導法、機能解剖学を活かした根拠ある指導法を基に、勝利に直結する唯一無二のボクシングを提供しています。
本気で試合で勝ちたい方、勝率を上げたい方へ。
椎野大輝のパーソナルトレーニングは、 KO勝利を狙えるパンチ力強化、戦術設計、メンタルサポートまで、 全てを個別カスタマイズして提供しています。
「格上をひっくり返したい」「試合で勝てる武器がほしい」 そう思うなら、ぜひ体験してみてください。
🔻パーソナル詳細・申込みはこちらから🔻
日々の技術相談・戦略構築をオンラインで継続したい方へ。
「試合直前でも相談できる環境がほしい」 「相手分析や戦略立案を一緒にやってほしい」 そんな方は、ガチボクオンラインをご利用ください。
これまで10,000件以上の相談実績。 あなた専属のパートナーとして全力でサポートします。
🔻『ガチボクオンライン』詳細はこちらから🔻

