【プロが解説】サンドバッグの練習効果|ボクシング講座

サンドバッグの練習の意味が知りたい人へ「ボクシングジムでサンドバッグをなんとなく打ってるけどこれ、なんのためにやってるんだろう?もっと練習効率を上げたい。」

こういった疑問に答えます。

本記事の内容

  • サンドバッグの練習の意味
  • サンドバッグを打つだけでは強くなれない理由
  • サンドバッグの効果的な練習方法

この記事を書いている僕のボクシング歴は20年ほど。プロではバンタム級で最高世界7位になり、引退後は世界アジア日本チャンピオンなどを育成するプロトレーナーをしています。

「ジムにサンドバッグあるからとりあえず打っとこう」という人は、練習の効果がわからなくてなかなかモチベーションが上がらなかったりしますよね?今回はサンドバッグトレーニングの効果について解説していきます。

※3分ほどで記事は読み終わります。練習の意味を知ってサンドバッグトレーニングの練習効果を上げていきましょう!

サンドバッグの練習の意味

サンドバッグの練習をするのは以下の意味があります。

  1. パンチを強く打つための練習、筋トレ
  2. スタミナトレーニング
  3. パンチの距離感を確認するため
❶パンチを強く打つための練習、筋トレ

サンドバッグを思い切り打つことによってパンチを強く打つ練習になります。
一個一個のパンチを思いきり打つことによって、パンチを打つために使う筋肉に刺激が入るので

  • 手首
  • 背中

などの筋トレの効果もあります。
また、パンチを強く打つことを体に覚えさせたり、打撃を打つことに対する耐久性(拳や手首など)も高められます。

❷スタミナトレーニング

サンドバッグを打つことはスタミナアップのトレーニングとしても効果的です。

打つ・休むを交互に行うサーキット形式でパンチを連打することによって心肺機能が向上し、スタミナを高めることができます。

止まることなく打つことにより集中力をアップするのにも役立ちます。

❸パンチの距離感を確認するため

サンドバッグで自分のパンチの距離を確認することで、自分のパンチの射程距離がどのくらいなのかをイメージすることができます。

・手の長さと、踏み込んだ時の前足の位置がサンドバッグに対してどのくらいの距離なのか
・どのくらい踏み込めば自分のパンチが届くのかを把握しておくこと

これができないと、実戦でいいパンチは打てません。まずは止まってるサンドバッグに対していい距離でいいパンチを打てるようにしてください。

サンドバッグを打つだけでは強くなれない理由

サンドバッグを打つだけでは実戦で強くなれない理由は以下の通りです。

・相手(サンドバッグ)が動かない
・人間の形をしていないので、急所もなければただの丸い物体
・打ち返すことがない

このように、サンドバッグだけでは実戦が強くなるかと言ったら違いますが、フィジカル、スタミナ、フォームなどにおいて重要な練習であることは間違いありません。

サンドバッグの効果的な練習の仕方

サンドバッグの正しい練習方法を以下にまとめます。

  1. 拳をしっかり当てる
  2. ステップをしながら打つ
  3. インターバルトレーニング
❶拳をしっかり当てる

サンドバッグはパンチを強くするためのトレーニングとして有効です。
行う場合に意識してほしいポイントは

  • ナックルパートを当てること
  • しっかり握ること
  • 強く当てること

サンドバッグに対して、一番拳がしっかり当たる距離やポジションを見つけ、そこで強く打ちましょう。止まった状態から思い切り打つことで強く打つことに慣れていきます。

足を踏ん張りやすい幅に開き、中指と人差し指の間のナックルパートでサンドバッグに当たるように打ちます。脱力し、サンドバッグに当たる瞬間にしっかり握り、力を込めて打ちます。


❷ステップしながら打つ

一つ目のしっかり拳を当てることを意識できたら、次は構えてステップを踏みながら、コンビネーションや動きの中で強く打つ練習をします。

  • 少し離れたとこからステップを踏んで打つ(踏み込んで打つ)→打ったら離れる
  • 揺れたサンドバッグのリズムに合わせて自分もステップを踏みながら打つ
  • 小さいサンドバッグを揺らしてその周辺をステップやボディワークを使って動きながら打つ

試合の時は止まってパンチを打つことはほぼないので、動きながら強いパンチを打つ練習になります。
動いてるものに対して、自分のパンチの射程距離を合わせながら打つことができるようになります。


❸インターバルトレーニング

スタミナトレーニングの一種で、選手も行っているトレーニングがサンドバッグを使ったインターバルトレーニングです。

・20秒打ったら、10秒休憩を繰り返し行う
・筋トレとパンチ連打を交互に行う
・全身運動とパンチ連打を交互に行う

連打することでパンチを打つ筋力の持久力、心肺機能向上が狙えます。インターバルトレーニングは、脂肪燃焼を促進するので、ダイエットにもオススメです。

おまけ:選手を目指す人は素手打ちがオススメ

素手で思い切りサンドバッグを打つと拳が痛いと思うかもしれませんが、人の顔はもっと固いので、その状態だとグローブを着用していても怪我をしやすいです。選手を目指すなら、素手で思い切りサンドバッグを打っても大丈夫なくらいには拳を作っておきましょう。


✔️素手で打つメリット

  • しっかり握る癖がつく
  • 拳(中指と人差し指の間のナックルパート)で当てる癖がつく
  • パンチの質が硬く、強くなる

最初に挙げた2つは出来ていないと素手でパンチを打つ時に痛いです。人間は無意識に痛くない打ち方をするようになるので、正しいパンチの打ち方が自然と身につきやすくなります。
パンチを強く打つ練習、スタミナトレーニング、拳を作る練習にとても役立つのがサンドバッグです。

まとめ:

この記事ではサンドバッグの練習効果について解説しました。

要点は以下の通りです。

  • サンドバッグを思い切り打つことによって手首、腕や肩、背中、脚などの筋トレの効果がある
  • サンドバッグを繰り返し打つことは、筋力の持久力アップにつながる
  • サンドバッグの練習はパンチを強くするのに効果的

サンドバッグトレーニングをより効果的にするには、しっかりとパンチを打つことが重要なポイントとなります。

サンドバッグを打つ時はこのポイントを意識して、きちんとしたフォームで当てることを意識してください。

今回は以上です。

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