
ジェシー・“バム”・ロドリゲスがバンタム級に上げ、WBA世界バンタム級王者アントニオ・バルガスに挑戦しました。
スーパーフライ級で4団体統一を目指すのではなく、階級を上げてバンタム級に進出したバム。背景には、将来的な井上尚弥選手とのビッグマッチを見据えた動きもあると考えられます。
今回のバルガス戦では、バムが6回TKO勝ち。バンタム級でも倒せる力と、高い技術力を見せた試合でした。
ただし、試合を見て感じたのは、バムの強さだけではありません。バンタム級で戦う上での体格差、フィジカル面の課題、そして井上尚弥選手と戦うにはまだ時間が必要なのではないか、という点も見えた試合だったと思います。
今回は、バム・ロドリゲスのバンタム級初戦を見て感じた強さと課題、そして井上尚弥戦の可能性について話していきます。
バムは予想通りバルガスを圧倒した

戦前の予想として、バムが中盤くらいで倒すのではないかと思っていました。
正直なところ、バルガス選手とバムが戦えば、バムが圧倒するだろうと見ていました。実際の試合も、その予想に近い展開だったと思います。
バムはバンタム級に上げてすぐの試合でしたが、しっかりと実力を見せました。スピード、ステップ、ポジションの取り方、パンチの多彩さは非常に高いレベルにありました。
一方で、階級を上げたことで見えてきた部分もあります。
特に気になったのは、体格差とフィジカル面です。
バンタム級では、バムの体はまだ小さく見えた

試合を見てまず感じたのは、バムの体が小さく見えたことです。
身長というより、体そのものの大きさです。筋骨隆々で、バンタム級にしっかり体を作ってきたというよりは、まだ余裕を残しているように見えました。
バムは、スーパーフライ級の減量がきつくなったからバンタム級に上げたというより、より大きな試合を目指して階級を上げてきた印象があります。
つまり、体が限界まで大きくなって自然に上げたというより、ビッグマッチを見据えて上げてきたように感じます。
だからこそ、バンタム級のフィジカルに完全に適応しているかというと、まだそこまではいっていないと思います。
バルガス選手は、圧倒的なパワーを持つタイプには見えませんでした。それでも、バムが押されるように見える場面や、強引に打ってこられた時にもらう場面がありました。
これがもっとパンチのある選手だったらどうなるのか。
そこは、今後バンタム級で戦っていく上で大きなポイントになると思います。
パンチ力はある。ただしフィジカルはこれから

バムにはパンチ力があります。
一発のパンチ力もありますし、バンタム級でも相手を倒せる力を今回の試合で見せました。
ただ、パンチ力とフィジカルは別です。
バンタム級の選手と押し合った時、強引に前に来られた時、体の強さでどれだけ対応できるか。そこに関しては、まだこれから作っていく必要があると思います。
技術で上回ることはできます。
ステップで外すこともできます。
角度を変えて攻撃することもできます。
ただ、階級が上がるほど、相手のパワーや耐久力も上がります。バンタム級、さらにスーパーバンタム級となれば、今まで以上にフィジカル面の強さが求められます。
今回のバルガス戦を見る限り、バムはバンタム級でも十分に戦える選手です。
ただ、バンタム級に完全に適応したとはまだ言い切れない。そこが率直な感想です。
井上尚弥戦を今すぐやるなら、勝負論は薄い

今回の試合を見て、バムがこのまますぐスーパーバンタム級に上げ、井上尚弥選手と戦うとなった場合、正直なところ勝負論はあまりないと感じました。
井上尚弥選手は、バルガス選手よりも圧倒的に速いです。
しかも、左右どちらのパンチも強い。
今回の試合でバムがもらっていたような場面が、井上選手相手に出てしまうと、かなり危険だと思います。井上選手のスピードとパワーを考えると、あの形でもらってしまえば、すぐに終わってしまう可能性もあります。
だからこそ、バムはもう少しバンタム級に適応する必要があると思います。
さらにスーパーバンタム級となれば、より厳しくなります。
ここからウェイトトレーニングなどで体を大きくしていく可能性もありますが、それだけでスーパーバンタム級に適応できるほど簡単ではありません。
骨格や耐久力、押し負けない体の強さも含めて作っていく必要があります。
クリスチャン・メディナ戦も簡単ではない

バムは次に、WBO世界バンタム級王者のクリスチャン・メディナとの試合を望んでいるようです。
メディナは、武居由樹選手からタイトルを取った選手です。
この試合も、バムにとってはかなりリスキーだと思います。
武居選手との試合を見る限り、メディナはサウスポーに対してもしっかり戦えていました。あれは武居選手への対策だったのかもしれませんが、パンチャーとしての怖さもあります。
今回のバルガス選手よりも、メディナの方がパワーはあるのではないかと感じます。
バムがメディナと戦った時、パワーで押し返せるのか。
そこは非常に重要です。
メディナのような相手に対して、バムが体の強さでも対応できるようにならなければ、井上尚弥選手との試合はさらに厳しくなると思います。
堤聖也、井上拓真との対戦も面白い

今回バムはWBAのタイトルを取りました。
その流れで考えると、堤聖也選手との試合も見えてきます。
個人的には、バムと堤選手の試合は非常に面白いと思います。むしろ、堤選手のパワーやフィジカルは、バムにとってかなりきつい相手になる可能性があります。
井上拓真選手との試合も面白いと思います。
クリスチャン・メディナ、堤聖也選手、井上拓真選手。このあたりの選手たちとバムがどう戦うのかは、バンタム級の今後を考える上でも非常に楽しみです。
バムがバンタム級に上がってきたことで、この階級はさらに面白くなりました。
日本人選手も多くいる階級なので、今後どのように絡んでいくのか注目したいところです。
井上尚弥は待ってくれない

バム側からすれば、井上尚弥選手との試合は間違いなくビッグマッチです。
陣営も選手も、そこを目指しているのは間違いないと思います。
ただ、問題はタイミングです。
バムはもう少し時間をかけて、バンタム級に適応した方がいいと思います。そこからさらに体を作って、スーパーバンタム級で戦える状態にしていく必要があります。
しかし、その間に井上尚弥選手がスーパーバンタム級に残っているかどうかは分かりません。
井上選手がフェザー級に上げる可能性もありますし、スーパーバンタム級でどれくらい戦うのかも分かりません。
つまり、井上選手は待ってくれないということです。
バムが時間をかければ、体は作れるかもしれません。
でも時間をかけすぎると、井上尚弥戦のタイミングを逃すかもしれない。
そこが非常に難しいところです。
バムの技術は本当に高い

今回のバルガス戦で、バムの技術の高さは改めて感じました。
横の動き、ステップ、ポジションチェンジ、角度を変えた攻撃、立ち位置を変えてからのコンビネーション。どれも非常にレベルが高かったです。
バルガス選手は、直線的なボクシングをする選手でした。
戦い方の幅という意味では、そこまで大きくはなかったと思います。
そこに対して、バムはステップでポジションを変えながら、多彩なパンチを打っていました。相手の正面に立ち続けず、角度を作って攻撃するところは、さすがだと思いました。
技術だけで見れば、バムは本当に素晴らしい選手です。
パウンド・フォー・パウンドでも高く評価されるだけの実力がありますし、軽量級の中でもトップクラスの選手であることは間違いありません。
ただし、井上尚弥とはまだ差がある

バムと井上尚弥選手の試合が実現すれば、世界的にも大きな注目を集めると思います。
軽量級のビッグマッチになるのは間違いありません。
ただ、現時点で比べると、井上選手の方がまだ上にいると感じます。
特に大きいのは、パワーの差です。
スピード、左右のパンチの強さ、フィジカル、耐久力。そういった部分まで含めると、今すぐバムが井上選手と戦うのはかなり厳しいと思います。
バムの技術は本当に高いです。
ただ、井上尚弥選手と戦うには、技術だけでは足りません。
階級に適応した体、相手のパワーに耐えられるフィジカル、押し返せる強さ。そこまで作っていく必要があります。
バムはバンタム級をもっとかき回してほしい

今回のバンタム級初戦は、試合として非常に面白かったです。
バムの強さも見えましたし、同時に課題も見えました。
バンタム級には日本人選手も多くいます。
堤聖也選手、井上拓真選手、そして他団体のチャンピオンたち。バムがこの階級でどのように戦っていくのかは、今後の大きな注目ポイントです。
個人的には、すぐにスーパーバンタム級へ行くよりも、まずはバンタム級でいろいろな選手と戦ってほしいと思います。
バムがバンタム級をかき回してくれれば、この階級はさらに面白くなります。
井上尚弥戦は、結局タイミング次第

バムと井上尚弥選手の試合については、結局タイミングだと思います。
すぐにやるのであれば、現時点では井上尚弥選手が圧倒的に有利だと思います。
ただ、バムが時間をかけてバンタム級に適応し、さらに上の階級に向けて体を作っていければ、将来的には面白い試合になる可能性もあります。
バムには技術があります。
スピードもあります。
パンチ力もあります。
ただ、今の段階ではフィジカル面、耐久力、体の大きさという部分で、まだ課題があると感じます。
井上尚弥選手とのビッグマッチを実現させるなら、どのタイミングで戦うのか。
そこが一番重要になると思います。
今回のバルガス戦で、バムはバンタム級でも戦えることを証明しました。
ただ同時に、井上尚弥選手と戦うには、まだ乗り越えなければいけない壁があることも見えた試合だったと思います。
今後、バムがバンタム級でどんな試合をしていくのか。そして、井上尚弥選手とのビッグマッチに本当に向かっていくのか。
これからのバンタム級戦線を楽しみに見ていきたいと思います。
解説の続き:試合映像を送るだけで課題がわかる!あなたに当てはめるなら → ガチボクオンライン
ボクシングでよく聞かれる質問について
- 練習ではできるのに、試合だと動けない
- 自分に合う戦い方が分からない
- 作戦を立てても本番で崩れる
- 何を基準に練習を組めばいいか迷う
こうした質問は、
現場の相談でも繰り返し出てきます。
それぞれについて
考え方の整理としてまとめた資料を
公式LINEの友だち登録で見られるようにしていますので
必要な方は、こちらからどうぞ🔻

【この記事を書いた人】
アマチュア実績全国3位(東洋大)
元プロボクサー
世界ランキング最高7位
第43代OPBF東洋太平洋バンタム級王者
ボクシング特化型パーソナルトレーナー
世界・東洋・日本チャンピオン10名輩出
キッズボクサー全国チャンピオン5名輩出
キックボクサー世界チャンピオン指導
分析と戦略を丁寧に行い、完全カスタマイズされた指導法、機能解剖学を活かした根拠ある指導法を基に、勝利に直結する唯一無二のボクシングを提供しています。
本気で試合で勝ちたい方、勝率を上げたい方へ。
椎野大輝のパーソナルトレーニングは、 KO勝利を狙えるパンチ力強化、戦術設計、メンタルサポートまで、 全てを個別カスタマイズして提供しています。
「格上をひっくり返したい」「試合で勝てる武器がほしい」 そう思うなら、ぜひ体験してみてください。
🔻パーソナル詳細・申込みはこちらから🔻
日々の技術相談・戦略構築をオンラインで継続したい方へ。
「試合直前でも相談できる環境がほしい」 「相手分析や戦略立案を一緒にやってほしい」 そんな方は、ガチボクオンラインをご利用ください。
これまで10,000件以上の相談実績。 あなた専属のパートナーとして全力でサポートします。
🔻『ガチボクオンライン』詳細はこちらから🔻

