こんにちは、椎野です。
今回は、ボクシングの基本中の基本とも言える「シャドーボクシング」についてお話しします。シャドーボクシングは、単なるウォーミングアップではなく、実戦力を高めるための最も重要な練習方法です。この練習法を理解し、効果的に取り入れることで、あなたのボクシングのスキルは確実に向上します。
それでは、練習の仕方、練習の意味、その練習で意識するポイントについて詳しく見ていきましょう!
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- この記事を書いた人
- 元プロボクサー
- 世界ランキング最高7位
- 東洋太平洋タイトル獲得
20年以上のボクシングキャリアを活かし
- ボクシング特化型パーソナルトレーナー
- トレーナー育成講師
- プロ専門ボクシングトレーナー
として活動しています。
担当した選手がチャンピオンベルトを獲得した数は10本以上。勝率はプロボクシング界の中でもトップクラス。
ボクシング好きなあなたに役立つボクシング情報を発信していきます。
シャドーボクシングの重要性
シャドーボクシングは、試合に勝つため、ボクシングが強くなるため、レベルアップするために、一番重要と言っても過言ではない練習です。一言でシャドーボクシングと言っても、いろんな練習の仕方があります。目的によってシャドーボクシングの仕方、意識するポイントも変わってきます。まずは、シャドーボクシングの練習方法について、いくつか説明していきます。
1. フォームチェック
ボクシングを始めたばかりの頃は、打ち方や動きの確認をしっかり行うと思います。これは、ボクシングのレベルがアップしたとしても、確認のために行ったほうがいいです。
最初はゆっくり行いましょう。ゆっくりフォームを確認する、動作を確認する、パンチの角度、バランスを確認してください。ここまでやったら、体も温まってくると思います。徐々にスピードを上げていきます。シャドーボクシングはウォーミングアップにも使えます。
鏡を見て、以下の点をチェックしてみてください。
- 打ち方は正しいか。
- 打つ時にガードが下がっていないか。
- バランスはどうか(重心はどの位置にあるのか)。
2. 動作の習得
これは、動作のフォームチェックと近いのですが、動作の確認です。例えば、次の試合に向けて戦術・作戦を練ったとします。いつもと違う打ち方をする、いつもと違う角度でパンチを打つなどの必要がある場合、その動作を確認しながらシャドーボクシングを行います。その時は、初めはスピードを出さずに行います。新しく習ったことなども確認しながらシャドーボクシングで体に染み込ませていきます。
3. 実戦を想定したシャドーボクシング
相手をイメージして、どこを打つか、どういうコンビネーションを打つか、どういうタイミングで打つかなどを頭で考えながらシャドーボクシングを行います。これは鏡を見ないで行います。リングを使って行うのも良いです。対戦相手が決まっている人は相手の構え、攻撃、距離、手の位置やディフェンス方法など、またリングでの立ち位置や、リングをどういう風に使うかなども想定して行います。
実戦が強くなりたい方はこのシャドーボクシングが一番大事になってきます。どれだけリアルなイメージを持ってシャドーボクシングができるか、どれだけ沢山の想定をしてシャドーボクシングができるかということが大事になってきます。妄想で構いません。想像で構いません。いろいろ考えて、いろんなパターンを想像して、染み込ませていきます。
実戦を意識してシャドーする時、フォームを意識しながらやっているうちは、まだ強い武器になることは難しいと思います。例えば試合中にパンチのフォームがこうだなどと意識してやることはほとんどないと思います。無意識にできるくらい、反復練習などで体に沁みこませることが大事になってきます。
上達しないと悩んでいる方は、このシャドーボクシングがしっかり出来ていないことが多いです。
体力トレーニングとしてのシャドーボクシング
シャドーボクシングは、体力をつけるトレーニングとしても使えます。体力をつけたい方、プロ選手でスタミナアップ、スピードアップしたい時にも使えます。例えば、20秒全力でシャドーボクシングをして、10秒間休憩して、20秒シャドーボクシングというサーキット形式で行っても良いですし、3分間全力でやってもいいです。これでスタミナ、スピードアップにつながります。
ダンベル(500g〜1kg程度)の軽いものを両手に持ってシャドーボクシングを行うと、よりスタミナアップにつながります。(ダンベルシャドー)こればかりやりすぎると力が入り過ぎてしまいスピードが落ちる可能性があるので注意してください。僕のオススメは、例えば30秒ダンベルシャドーをやったら、30秒ダンベルなしで全力でシャドーボクシング、のように、交互に行うやり方です。試合やスパーの前などにもオススメです。お試しください。
対面シャドーボクシング
実戦を想定した練習をするために相手と対面でシャドーボクシングをするのも良いと思います。実際に相手の動きに反応することです。ただ、恐怖感や警戒心などがないので、実戦とは感覚が遠くなってしまうのですが、向かい合って構えて動くことに慣れると思うので、構えて動くことに慣れてきたら実戦の前にまずは対面シャドーをやってみてください。
シャドーボクシングの重要性の再確認
シャドーボクシングが全ての練習の基礎となります。シャドーボクシングでできないことは、ミット打ち・サンドバッグ・実戦でもできないので、シャドーボクシングでしっかり意識するところを意識してやってください。実戦を志している人は、シャドーボクシングでできないことはマスボクシングでできないし、マスボクシングでできないことはスパーリングでもできないです。スパーリングでできないことは試合でもできないので、段階を追って少しずつレベルアップしていけるようにしましょう。
シャドーボクシングまとめ
シャドーボクシングを効果的に取り入れることで、フォームの確認や動作の習得、実戦を意識したトレーニングが可能になります。この練習法は、ボクシングの基礎を固め、実戦力を高めるために欠かせないものです。日々の練習にシャドーボクシングを取り入れ、しっかりと意識して続けることで、確実にレベルアップを図りましょう。頑張ってください!
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というわけで今回は以上です。