こんにちは、椎野です。
僕は、担当選手が格上の相手と試合が決まったとき、選手の勝率を上げる方法として映像を活用した分析をおすすめしています。
しかし、多くのトレーナーや選手が「何を見ればよいのかわからない」「どのポイントを重視すればいいのかが不明」と感じているのが現状です。
そこでこの記事では、ボクシングの映像を活用した効果的な選手分析のコツをお伝えします。
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この記事はこんな方にオススメ
- 選手の課題を効率的に見つけたいトレーナーの方
- 自分の試合映像を活用してスキルを向上させたいボクサーの方
- 指導や試合対策の効率をアップさせたいスポーツ関係者の方
ボクシングの映像分析のポイント
1. ゴールを明確に設定する
映像を見る前に、何を目的に分析するのかを明確にしましょう。
漠然と映像を見ているだけでは、有益な情報を得ることは難しいため、以下のように具体的なゴールを設定することが大切です。
- 選手の防御の改善:
相手の攻撃をどれだけ防御できているか、ガードや回避動作の精度をチェックします。
特に、もらいやすいパンチを分析し、その改善を目指した練習が必要です。 - 攻撃の的中率を確認する:
攻撃を仕掛けるタイミングや距離、攻撃の種類が適切かどうかを分析します。
相手のディフェンスの隙をつく瞬間にうまく攻撃できているかを確認しましょう。
また、意図した攻撃を的中させられているかを確認しましょう。 - 試合への対応力やスタミナ管理:
試合を通して前半と後半で動きの違いに着目します。後半に、相手に対しての対応力が上がっていれば正解です。
また、ラウンドごとの動きの変化を確認し、スタミナが落ちているタイミングを把握します。
例えば、3ラウンド目以降に手数が急激に減っている場合、その原因を特定し改善策を講じます。
2. 特定の状況に注目する
全体を漫然と見るのではなく、特定の状況にフォーカスすることで、分析の精度が向上します。
以下は注目すべきポイントの例です:
- 相手の攻撃に対する反応:
パンチが放たれる瞬間に、正確に防御や回避行動を取れるかを確認します。
スロー再生を活用して、選手のもらっているパンチが当たる頻度や種類を細かく分析しましょう。 - 足の位置や動きの癖:
攻撃と防御時のフットワークと距離感が適切かを確認します。
たとえば、踏み込みが足りず、距離感が足りていない時の攻撃後は、体重が前に残り、上半身が前に突っ込んでいる状態になりやすいです。
これが、バランスの崩れとディフェンスの遅れにつながる可能性があります。 - コンビネーションの精度:
パンチの連携がスムーズで効果的かどうかを確認します。
例えば、コンビネーションの途中に相手に反撃されるパターンが見られる場合、攻撃パターンを再構築する必要があります。
3. 数値やデータを活用する
直感だけでなく、具体的なデータを活用することで、より的確な分析が可能になります。
- パンチ数:
全ラウンドを通しての総パンチ数をカウントし、攻撃の積極性を評価します。 - ヒット率:
放ったパンチのうち、実際に相手にヒットした割合を計算します。
ヒット率が低い場合は、精度を上げるための練習が必要です。 - 回避率:
相手の攻撃に対してどれだけ回避できたかを数値化します。
これにより、防御力の改善ポイントを明確にできます。 - ラウンドごとのデータ比較:
ラウンドごとにパンチ数やヒット率を比較し、スタミナや集中力の持続性を評価します。
たとえば、序盤に比べて後半のヒット率が著しく低下している場合、スタミナやフィジカルトレーニングの強化が必要です。
動画分析の方法としてYouTubeを活用しよう
自分の試合や練習映像を分析する際、YouTubeの活用はおすすめです。
YouTubeは無料で利用できるだけでなく、動画の再生速度を調整できる機能があるため、動作やタイミングの分析がしやすいです。
YouTubeのスロー再生機能を活用する
YouTubeでは、再生速度を0.25倍、0.5倍などに調整できるスロー再生機能が搭載されています。この機能を活用することで、効率的に分析できます。
- パンチのタイミングやスピード
スロー再生を使えば、自分のパンチがどのタイミングで放たれ、相手にどのように反応されているのかを詳細に確認できます。 - フットワークや体重移動の動き
足の位置や体重移動がスムーズかどうかをゆっくりと確認できるため、改善点を見つけやすくなります。 - 防御の動作やリズム
ガードの位置やカウンターの反応速度を細かく解析可能です。
具体的な分析方法
- 動画を用意する
自分の試合やスパーリング映像をYouTubeにアップロード(公開範囲を限定してプライバシーを保護することも可能)。 - 再生速度を調整する
動画右下の歯車アイコン(設定)をクリックし、「再生速度」を選択。ここでスロー再生の速度を選ぶだけで準備完了。 - 特定の動作を繰り返し再生する
気になる部分で一時停止や巻き戻しを行いながら、フォームや反応を確認します。YouTubeの「キーボードショートカット(J: 10秒巻き戻し、L: 10秒進む)」を使えば効率的に操作できます。
YouTubeを活用するメリット
- 無料で利用できる
専用アプリやツールを購入する必要がなく、手軽に始められるのが魅力です。 - デバイスを選ばない
スマートフォン、タブレット、PCなど、どのデバイスでも使えるため、場所を選ばず分析が可能です。 - 視聴履歴や共有機能
動画を保存しておけば、何度でも見返せます。また、他のトレーナーやチームメイトとリンクを共有して意見をもらうことも簡単です。
注意点と補足
- 画質に注意
高画質の映像を用意することで、動きがブレずにより細かい部分まで分析できます。 - プライバシーの設定
自分の動画をアップロードする際は、「限定公開」に設定して、外部に公開されないように注意しましょう。
実際の活用事例紹介
実際に行ったボクシングの映像を活用した動画分析に基づいた指導の一例をご紹介します。
ある選手が「パンチの当たりが悪い」と悩んでいました。試合映像をスローで確認したところ、
- パンチの軌道がずれている
- パンチの前のフェイントが間違っている
- 距離感があっていない
といった課題が発覚。これを踏まえて、毎日シャドーボクシングとミット打ちを重点的に行い、次の試合ではヒット率が20%向上しました。
ボクシングの映像を活用した選手分析のコツ:まとめ
映像は、選手の課題を効率的に見つけるための非常に有効な手段です。
映像分析では、まず改善したい点を明確に設定し、特定の状況やデータに注目することで、より的確な指導が可能になります。
これにより、選手の弱点を克服し、スキルを向上させるための具体的なアプローチが見つかります。
選手の可能性を引き出すために、ぜひ試合や練習や試合映像の活用を始めてみましょう!
さらに、やり方を詳しく知りたい方や、僕の分析を直接参考にしたい方は、オンラインで参加できる「ガチボクオンライン」や、個別対応のパーソナルをご利用ください。
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【この記事を書いた人】
アマチュア実績全国3位(東洋大)
元プロボクサー
世界ランキング最高7位
第43代OPBF東洋太平洋バンタム級王者
ボクシング特化型パーソナルトレーナー
世界・東洋・日本チャンピオン10名輩出
キッズボクサー全国チャンピオン5名輩出
キックボクサー世界チャンピオン指導
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