こんな時は気をつけて!ボクシングでよくある怪我について|ボクシング講座

 こんにちは!椎野です!今回は「ボクシングでよくある怪我について」お話します。

 ボクシングをやっていると「怪我するでしょ?」「危なくないの?」と言われますが、コンタクトスポーツなので、確かに怪我は多いほうだと思います。ただ、ラグビーや柔道、相撲、サッカーなど体が接触するものと比べて、そんなに変わりないと思います。ボクシングでもありがちな、足の捻挫、肩の怪我など関節の怪我は、どのスポーツでもあり得ることなので特別多いということでもないです。

 今回は、ボクシングをやっているとなりやすい、特に注意したほうが良い怪我についてお話ししていきます。
 後遺症が残ったり、命に関わる可能性もあるので、ぜひ知っておいてください。

 まずは目の怪我について話していきたいと思います。
 僕はボクシングで目の怪我を沢山しているので話しやすいです(笑)
 有名なところだと網膜剥離・網膜裂孔・眼筋麻痺・白内障、この辺がボクシングで起こりやすい目の怪我です。

 まずは、網膜剥離・網膜裂孔について説明します。
 どういう怪我なの?というと、視野や視力を司る部分の網膜がはがれたり破れたりするのが網膜剥離、網膜裂孔といいます。これは、カメラでいう、フィルムが壊れちゃってる状態です。映し出すところが壊れている感じです。
 これに関しては初期症状があるので、その場合はすぐに眼科に行って検査をしてほしいです。網膜剥離、網膜裂孔の初期症状としては、飛蚊症(白いところを見ると黒い点々が見えたり、アメーバみたいなものが見えたりする)です。この飛蚊症が現れている人はすぐ眼科に行って「眼底検査」をしてください。
 僕の場合は網膜剥離だったのですが、最初は飛蚊症が現れ始め、網膜裂孔と診断、それをレーザー治療しましたが、最終的に剥離しました。剥離して視野が段々と狭く、視界が暗くなってくるという感じでした。
 なのでまずは飛蚊症の段階、網膜に傷がついた段階で傷が広がるのを食い止めることが大事になってきます。注意してほしいのが、これは普通に目を見てもわからない(眼底検査をしないとわからない)ことなので、それをしてくれる眼科に行って、検査してもらってください。発見や治療が遅いと失明する恐い怪我です。
 また、飛蚊症の症状が出なくても、網膜裂孔、網膜剥離している場合もあります。聞いたことがあるのは、アメーバみたいなものが見えていて、病院に行ったら網膜剥離していた、ということもあるので、怖い方はこまめに眼底検査に行くことをオススメします!ボクシングやっているので眼底検査してください!と言ったらしてくれると思います。
 網膜剥離、網膜裂孔にしては以上です。特によくある怪我なので症状を必ず知っておいてください。

 次は、眼筋麻痺についての説明をしていきます。眼底麻痺は、目を動かす筋肉が麻痺してしまうことで、焦点が合わなかったり、目を動かそうとしても片方が動かないので二重になったりする症状が現れます。例えば、ボクシングではよくある、眼窩底骨折をした後にもなりやすいですし、してなくても見え方が変だったりすると眼筋麻痺の疑いがあります。これも精密検査ができるところで診てもらったほうがいい怪我の一つです。
 眼窩底骨折も目の怪我で多いです。眼球の周辺の骨が折れてしまうことなのですが、例えば目の下の骨が折れてしまうと、目が落っこちてしまうので、目がずれて二重に見えます。視野がずれたり、気持ち悪くなったりするので、症状は分かりやすいと思います。
 僕は3箇所、眼窩底骨折をやっていて、僕の場合は、目のずれがひどくなかったので手術する必要はなかったのですが、試合中に骨折した時は、目が二重に見えて強烈な痛みがあるので、試合どころではありませんでした(我慢してやりきりました)。
 眼窩底骨折は放っておくと、目の周りの骨が欠けてるところに筋肉が引っかかって、目の動きが悪くなったり、焦点が合わなくなります。僕も今左上を見るとちょっと二重になったりするところもあるのですが、後遺症として残ってしまうので、眼球のずれがひどい人は手術が必要になってきます。

 次に、白内障もついてお話しします。これもなる人が多いですし、僕も網膜剥離の後遺症で白内障になって、つい先日手術しました。白内障になると、視野が真っ白になりますし、視力も落ちてしまいます。ボクシングの場合は、一時的に外傷性白内障になって視野が白く見えにくくなることがあるのですが、すぐ治る人もいるし、治らない人もいます。酷くなったらボクシングどころじゃないので、しっかり治すことが大事だと思います。目の怪我についてはここまでで終わりです。

 僕も沢山怪我をしてきて感じていることは、網膜剥離にしても、眼窩底骨折にしても、外傷などにしても、怪我をした時に信頼できる病院を知っておくことが大事だということです。もし関東在住東京在住の方であれば紹介もできるので、お悩みがある方はご相談ください!

 次は脳の怪我についてお話しします。
 急性硬膜下血腫という言葉を聞いたことはあるでしょうか。簡単に言うと脳内出血のような感じなのですが、これはかなり危険な怪我なので、知っておいてください。意識がなくなったり、意識があってもスパーリングや試合をした後、頭が痛くて気持ち悪くなる人は怖いです。眼科底骨折で視野がずれてたり、脳の出血などが原因で吐き気を催したり嘔吐することもあるので、症状があればすぐに病院に行ってください。
 パンチドランカー症候群もよく聞きます。脳へのダメージの蓄積だと思うのですが、殴られるたびに細かい毛細血管が出血することがあり、それの積み重ねで、パンチドランカーになると言われています。ただ、パンチドランカーは、CTを撮ってもわからないと聞いたことがあります。
 ただ、脳の出血に関してはCTで検査できると思うので、試合後や、スパーリングで今回殴り合っちゃったなという人は、一応安心のためにCTを撮ってもいいと思います。僕もすごい打ち合った後は、CTを撮ってました。保険で降りると思うので是非検査を受けることをオススメします。発見は早い方が絶対にいいです。

 ここまで、目と脳のお話をしました。繰り返しになりますが、気持ち悪い、見え方が変、目の動きが悪い、というのは、わかりやすい初期症状だと思いますので、そう言う症状があったらすぐ病院に行くこと、我慢しないことが大事です!特に網膜は痛みがないので、片目ずつ見るなどしてチェックするようにしてください。
 ボクシングは命に関わることですし、引退した後の人生の方が長いので「怪我は早急に直す。」「何かあったらすぐに病院に行く。」というのを心がけるようにしてください。

 そしてセカンドオピニオンも大事です。僕は網膜剥離になった時、一カ所目の病院で、網膜剥離を発見してもらえませんでした。そのまま網膜剥離の範囲が広がって、かなり視力が落ちたところで別の病院に行ったところ、二カ所目の病院で、網膜剥離を発見してもらえて無事に手術ができた、ということがあったので、不安がある方はすぐにセカンドオピニオンを受けること、別の病院で診てもらうというのをオススメします。
 ボクシングをやっていて、後の人生に関わる大きな怪我としては、目と脳。ここが一番大きいと思いますので、必ず覚えておいてください。

 次は、外傷、拳の怪我についてお話ししていきます。よくあるのが骨折とボクサーズナックルです。
 拳の腱が握った時にずれたりする人は、ボクサーズナックルの疑いがあります。腱を支える組織などが破けたりする怪我です。僕もこれで大学生の時に手術してます。癖になりやすい怪我ですので、無理せず拳の怪我に詳しい先生に早めに診てもらいましょう。手術が必要か固定で治るかは症状によるので、自己判断でなく病院に行くのが選手生命を長続きさせるポイントです。僕は骨折は一回もないですが、骨折は痛みや腫れなどですぐわかると思うので、これも、形が変わって固まる前にすぐ病院に行ってください。
 他にもアキレス腱を切るとか鍵盤損傷(肩の関節)などがあるのですが、これらは省略させていただきます。他のスポーツでもあるので、特にボクシングをやっているからなりやすい、といった特殊な怪我ではないです。ウォーミングアップ、クールダウンをしっかりやることと、アウターマッスルばかり鍛えない、インナーマッスルをしっかり鍛えて、体の内側から鍛えてあげることが、怪我の予防にもなるかなと思います。加えて柔軟性。ストレッチで可動域を広げてあげることで、筋肉の怪我を減らしていけると思います。

 次は首、腰の怪我について。ボクサーは殴られるので、首や腰に負担が来て、頚椎ヘルニア、腰椎ヘルニアになる人も結構います。首や腰が痛い、痺れがあるという人は、レントゲンやMRIを撮ってもらうのがいいと思います。筋肉の張りだけならいいですが、椎間板を傷めてしまうと治すのに時間がかかります。悩んでる方は、僕自身もずっとお世話になっている、オススメの腰痛専門の先生を紹介できるので、お悩みの方はご連絡ください。

 怪我に関しては、試合よりも、練習中の方が圧倒的に多いと思います。練習でのダメージも大きいです。特に目や脳は、ディフェンス力がない選手が連日スパーリングをやると、怪我の原因にもなるのでオススメしません。ディフェンスに自信がない選手は、スパーリングよりも条件マスやマスボクシングでディフェンス力を向上させることを僕は強くオススメします。
 殴り合っていれば強くなるという考え方もありますが、しっかりした技術がない状態での殴り合いは、怪我のリスク、ダメージの蓄積が大きいので、ボクシングやその先の人生を考えたら、まずはディフェンス力を向上する練習が重要だと思います。
 脳細胞は一回死んでしまうと生き返らないので、パンチは絶対に受けない方がいいです。僕はできるだけ二日連続のスパーリングを選手に組まないようにしています。ディフェンス力があって、連日スパーリングをやっても、ダメージをほとんど受けないような選手のみ、やることもありますが、ダメージと体の疲れを考慮して、試合が近くなったとしても、基本的には連日でのスパーリングはしないようにしてます。
 僕自身、現役時代はスパーリングが多く(スパーリングが好きだったのもありますが笑)、大きい階級の選手とやってたというのもあったのですが、3日連続6ラウンドスパーリングやった時はかなり頭がボーっとしました。僕はそこまで殴り合わなかったので大丈夫でしたが、怖さも感じましたし、殴り合う選手はなおさらスパーリングでのリスクは大きいので、いくら多くても(ディフェンスがいい選手で)週3日くらいまでが良いのではないかと個人的には思います。

 最後に。繰り返しにはなりますが、大きな怪我、特に選手生命に関わるような怪我をしてしまうと、ボクシング人生が終わってしまうだけでなく、ボクシングを引退した後にも後遺症が残ってしまって、仕事ができなかったり、日常生活に支障をきたすことがあります。怪我はできるだけ早く治す、できるだけ早く発見して、できるだけ早く病院に行くというのを心がけてください!
 こういう怪我をして治らない、などの相談もしていただければ、オススメの病院を紹介しますのでご連絡ください。


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        僕は三迫ボクシングジムでプロ選手を専門に指導しています。選手達と組むときは、選手一人一人の体格や得意な動き、性格も見ながら、強みを見つけるところから始めて、一人一人ボクシングスタイルを確立していきます。全員に同じボクシングを教えることはしません。苦手な動きがある場合は、動きを見てからなぜ苦手かを分析し、重心の位置など細かい部分から修正していきます。必要なトレーニングももちろん一人一人違うと思っています。僕のパーソナルトレーニングでは、知識と経験に基づいて、あなたの特性に合わせたあなただけのボクシング(トレーニング)を提案・指導しています。ボクシング初心者でも受けられますか?とご質問いただくことも増えましたが、もちろん大歓迎です。一度癖がつくと修正が難しい基礎こそ正しく覚えることで、その先のボクシングの可能性が無限に広がっていくと思っています。少しでも気になる方は、カウンセリング無料(カウンセリングのみの場合はメール)で行っていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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