【井上尚弥 vs アラン・ピカソ】試合直前｜「性能が違いすぎる」見ておくべきポイント

こんにちは、ボクシングトレーナー椎野大輝です。

今回は 井上尚弥 vs アラン・ピカソ。
すでに勝敗予想の動画は出していますが、試合直前ということで、
現地入り後の見え方や、今どう見ているかをあらためて話します。

youtube解説はこちら

井上尚弥「いつも通りでバッチリです」

井上選手がSNSで
「いつも通りでバッチリです」
と投稿していました。

正直、トレーナー目線で見ると、
仮に調子が万全じゃなかったとしても、
試合前にそれを表に出すような発信はしないと思っていますけどね。笑

サウジアラビアまでの移動は、時差もありますし、
行くだけで10時間以上かかる。
そのあたりの調整が大きく崩れていないといいな、という見え方です。

直前フェーズでやっていること

この時期の練習は、
新しいことを積み上げる段階ではないです。

やっているのは、
これまでやってきたことの確認と、作戦の確認。
あとはコンディショニングと、メンタルのコントロール。

新しいことを足しても、正直もう出ない。
ここからは体重を落としながら疲れを抜いて、
ベストな状態に持っていくだけ。

多少の疲れは溜まっていると思いますけど、
海外での調整も何度も経験している選手なので、
そういう環境も含めて、楽しみながらやれているんじゃないかなと見ています。

「勝負論はない」という声

内山高志さんがYouTubeで、
「正直、勝負論はない」
「100％井上だと想像はつく」
と前置きした上で、
「カルデナス戦みたいなことがあるのがボクシング」
と話していました。

この見方については、僕もかなり近い感覚を持っています。

というのも、
格闘技という競技自体が、番狂わせや下剋上が起きやすい構造だと思っているからです。

特にタイトルマッチは、
挑戦者側は得るものが多い。
ファイトマネーも高いし、人生が変わる試合でもある。

だから、普段より1.5倍、2倍強くなることは普通にある。
失うものがない状態で、全部を取りに来る強さは、
やっぱり怖さがあります。

それでも勝敗予想が変わらない理由

ただ、それを踏まえても、
今回の勝敗予想は変わらないです。

正直、ピカソ選手が
井上選手に勝っているところは、あまり見当たらない。

身長やリーチはありますけど、
それを活かした戦い方でもない。
距離を取っても、近い距離でも、
スピード、フットワーク、カウンター、
どこでやっても井上選手の方が上だと思います。

スタイル的にも、井上選手からするとやりやすい。
中途半端になれば、よりやりやすい。

言い方は強いですけど、
性能が違いすぎる。
どこで勝負してくるのか、逆に興味がある、という見え方です。

カルデナス戦のダウンと「倒しに行く時」の話

カルデナス戦でのダウンの話も出ていますけど、
倒しに行く時って、どうしてもリスクはあります。

倒しに行く意識が強くなると、
攻撃に意識が寄って、
一瞬ディフェンスが抜けることがある。

KOパンチャーほど、
そういう場面は起きやすい。
そこは構造的なリスクだと思います。

ただ、ピカソ選手に
カルデナスほどのパンチの怖さを感じるかというと、
正直そこまでは感じないです。

井上尚弥vsピカソの直前の最終予想

直前の予想としては、
井上尚弥選手の前半KO。

ロープに詰めて、
左ボディ、ワンツー、カウンター。
前に出てくるピカソ選手を止めて、
固まったところに左ボディ。

4ラウンドまでには終わると思っています。

後半まで持ち込めれば、
反撃のチャンスがゼロとは言いませんけど、
そこまで耐えられるイメージは正直ないです。

井上尚弥vsアラン・ピカソ戦の位置づけ

今回の興行は、
井上選手と 中谷潤人 の揃い踏み。

どうしても、興行が終わったら
「次は…」という空気になると思います。

今回の試合は、
ある意味で前哨戦みたいな位置づけ。
しっかり勝って、その先につながる一戦になる。
今は、そう見ています。

井上尚弥vsアラン・ピカソ｜まとめ

今回のピカソ戦については、
試合直前になって、見え方が大きく変わったという印象はありません。

現地入り後の様子を含めても、
この試合がどういう位置づけの一戦なのか、
その捉え方自体は最初から変わっていない。

だからこそ注目したいのは、
結果そのものというより、
リングの上でどう終わるかという一点です。

その終わり方次第で、
この先の流れが自然と見えてくる。
今回は、そういう試合だと思っています。

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