
こんにちは、ボクシングトレーナーの椎野大輝です。
今回は、WBC世界スーパーバンタム級1位のアラン・ピカソ選手と、亀田京之介選手の一戦について僕の視点で解説していきます。
この試合は、2025年12月に予定されている井上尚弥選手との対戦を前提とした、ピカソ選手にとっての“前哨戦”。
ですが、その前提があるからこそ、むしろリスクの大きい試合だと僕は感じています。
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サウジでの尚弥戦は本当に実現するのか?

今回報道が出たのは、12月27日・サウジアラビアでの「井上尚弥 vs アラン・ピカソ」戦。
ただしこの試合は、井上選手が9月にアフマダリエフに勝ち、ピカソも7月に亀田京之介選手に勝つ──この2つが揃って初めて正式決定する、いわば“前提付きの内定”です。
こういった組み方は、井上選手ほどの実力者だからこそ成立するものだと思っています。
カルデナス戦の時点でも、すでにアフマダリエフ戦が決まりかけていたように、すでに信頼と実績が圧倒的なんですよね。
でもそれと同時に、今回のように「落とせない前哨戦」を挟むリスクの高さも見過ごせません。
ピカソは“勝って当然”?僕はそう思わない

アラン・ピカソ選手は、31勝(17KO)1分で無敗。メキシコの技巧派ファイターで、WBCの世界ランク1位。
ただ、正直に言うと──
僕はこの選手を見て「本当に井上尚弥選手の相手になるのか?」と少し疑問を感じました。
前に出てくるプレッシャー型で、ブロッキングとコンビネーションを武器にしていますが、じゃあパンチ力が飛び抜けているかといえばそうでもない。
スピードがずば抜けてるわけでもない。
「うまい選手」ではあるけど、怖さは感じないタイプです。
技巧派ファイターという印象はありますが、井上選手と戦う相手に求められる“圧倒的な何か”はまだ見えてきていません。
京之介を“噛ませ”と見るのは早すぎる

亀田京之介選手は、前回のネリ戦で7ラウンドTKO負け。
内容としては、ネリ選手の回転力と圧力に押されてしまい、一方的な展開になっていたように見えました。
ただ、それでも亀田選手の体格やボクシング技術には良いものがあると僕は思っています。
実際、体も大きいし、打たれ強さや基本のうまさもある。メンタルも強い選手です。
今回はフェザー級での試合なので、階級的にもフィジカル的にもピカソ選手に劣るとは思いません。
もちろん試合はラスベガス──ピカソ選手にとっては地元での試合なので、その点ではやりやすさもあると思います。
ただ、「ピカソが勝って当たり前」という前提で見ていると、少し違う方向に試合が流れる可能性もある。
そういう意味では、見どころの多い一戦になるんじゃないかと思っています。
ピカソは「苦戦すら許されない」立場にいる

この試合でピカソ選手が勝っても、もし内容がしょぼかったら評価は大きく下がります。
というのも、すでにネリ選手が亀田京之介選手を7Rで仕留めているからです。
ピカソ選手がネリ選手以上の内容で勝たないと、
「ピカソってネリより下じゃない?」
「じゃあ井上戦ってやる意味ある?」
っていう空気になるのは間違いありません。
苦戦すら許されない、そんな厳しい立場で試合に臨むピカソのプレッシャーは、相当なものだと思います。
僕が注目しているのは「ピカソの攻撃力」

僕がこの試合で一番注目しているのは、ピカソ選手の攻撃力がどこまで通用するかです。
井上尚弥という選手と戦うためには、とにかく“攻撃力”が必要です。
そこがなければ、どんなにうまくても押し切られてしまう。
だから、ピカソ選手がこの試合でどれだけ前に出て、どれだけ早く、どれだけ亀田選手を崩せるのか──
そこを見て判断したいなと思っています。
亀田京之介選手にも“勝ち筋”はある

逆に、亀田選手が勝つ展開を考えるなら、僕は序盤から特攻をかけることだと思っています。
ロングレンジでのスピードとハンドスピードは、亀田選手の方がある。
ピカソ選手にロープを背負わせる時間を作れれば、主導権を握れる時間も増える。
ロングレンジでどれだけ粘れるか。
中に入られたとき、ブロッキングや回転力にどう対応できるか。
ここがカギになるはずです。
亀田選手がアップセットを起こしたら、井上尚弥戦は?

この試合において、最も現実的に起こり得る“最悪のシナリオ”は、ピカソ選手が接戦に持ち込まれる、あるいは敗れてしまうことです。
もしピカソ選手が亀田京之介選手に敗れるようなことがあれば、「井上尚弥 vs ピカソ」の試合そのものが白紙になる可能性すらあります。
亀田選手が勝ったとしても、「京之介 vs 井上尚弥」というカードがサウジアラビアで成立するとは考えにくく、世界的にも注目度の低い対戦になってしまうでしょう。
そういった意味でも、ピカソ選手にはここで確実に勝ってもらわないと、井上選手の年末の試合プラン自体が宙に浮いてしまう可能性があるのです。
この試合をどう見るか?“評価”の材料として観てほしい

この試合を視聴者の皆さんがどう観るか。
僕としては、「井上選手とやる価値があるのか?」という評価目線で観てもらいたいと思っています。
ピカソ選手が本当に井上選手にふさわしいのか。
逆に、亀田選手が“やれる選手”なのか。
これはもう、「ただの前哨戦」じゃなく、次のメインイベントを成立させるか崩すかの試合だと思っています。
ぜひ、それを踏まえて観てもらえたら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この試合に関するコメントやご意見があれば、youtubeのコメント欄でお待ちしております!
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【この記事を書いた人】
アマチュア実績全国3位(東洋大)
元プロボクサー
世界ランキング最高7位
第43代OPBF東洋太平洋バンタム級王者
ボクシング特化型パーソナルトレーナー
世界・東洋・日本チャンピオン10名輩出
キッズボクサー全国チャンピオン5名輩出
キックボクサー世界チャンピオン指導
分析と戦略を丁寧に行い、完全カスタマイズされた指導法、機能解剖学を活かした根拠ある指導法を基に、勝利に直結する唯一無二のボクシングを提供しています。