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先日行われた、井岡一翔選手とフェルナンド・マルティネス選手の試合。

あの一戦を見て、マルティネス選手の動きが印象に残ったという方は多かったのではないでしょうか。

一見、動きは粗く見える場面もありますが、そこにはしっかりとした“意図”があります。
距離の潰し方、手数の出し方、そしてペースの使い方──どれも感覚任せではなく、相手を崩すための組み立てです。
「強いけど雑」と言われて、なかなか次の段階に進めずにいる選手にとって、マルティネス選手の戦い方はヒントになるはずです。

今回は、マルティネス選手の試合を参考にしながら、「強さの中にある整理された動き」や「荒々しさを武器にするための視点」について具体的にお話ししていきます。

※当ページの画像はボクシングモバイル様から許可を得て引用しております:https://boxmob.jp/sp/

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マルティネスの試合に“伸び悩む選手”が学べるものとは?

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井岡一翔選手との一戦を観て、マルティネス選手の「止まらない圧力」が印象に残った方も多いと思います。

ただ、あれは勢い任せの前進ではありません。詰め方や打ち方、打ち終わりの姿勢まで、自分でコントロールしながら前に出ています。
見た目は荒くても、その中には“相手を揺さぶるためのリズム”がはっきり存在しています。

特に、井岡選手のように丁寧に距離を作る相手に対しては、テンポをずらすことがとても重要です。
マルティネス選手は、そのテンポを意図的に揺らしています。ほんの少しだけ速く、ほんの少しだけ遅く。
同じリズム、同じ角度で攻めてしまえば、井岡選手のような選手には読まれてしまいます。
だからこそ、間合いや打ち終わりのタイミングを微妙にずらして、相手の判断を遅らせていきます。

手を出して前に出るだけでは、上のレベルではすぐ止められます。
マルティネス選手のように、“動きながら相手を崩す”意識があると、攻撃が単発で終わらず流れを生み出せます。
打ちながら足をずらす。ボディを挟む。打った後そのまま体で押して崩す。そういった小さな工夫が、雑に見えて崩れない理由につながっているのです。

もし、自分のスタイルに迷いを感じている選手がいたら、マルティネス選手のこうした部分に注目してほしいと思います。
荒々しさは、そのままぶつけるだけでなく、相手を動かすためにどう使うかが大事になります。

ここはマルティネスを真似しよう

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マルティネス選手の動きの中で、「ここは真似してみてもいいんじゃないか」と思う部分がいくつかあります。

ひとつは、動き続ける強さをどう作っているかというところです

止まらずに前に出て、手を出し続ける。これだけ聞くと単純に思えるかもしれませんが、実際にやろうとすると簡単ではありません。

大事なのは、「止まらない」の中にムダがないことです。
マルティネス選手は、手数が多くても力みが少なく、パンチとパンチの間がつながっています。
動きがスムーズだから、ラウンドが進んでも崩れにくい。これはスタミナだけでなく、“動き方”自体の設計がしっかりしている証拠です。

もうひとつ注目したいのは、接近戦での観察力です。
マルティネス選手は、近い距離でも慌てずに、相手の反応を冷静に見ています。

たとえば打ちながら、相手の体の重心やガードの動きから「ここで前に出よう」「ここは一拍ためよう」と判断している。相手選手のリターンをしっかり受け止めてさらにリターンする。
打ち合いの中でも、自分のペースを崩さず、相手のリズムだけを乱しています。

最後に、打ち方の工夫。
マルティネス選手はすべてを全力で打ちません。
あえて抜いたジャブ、強く見せないボディブロー、ちょっとズレた角度の左などを混ぜて、相手の反応をずらしています。

井岡戦では右フックを多用し井岡選手の体勢を崩したりもしていました。
これによって、「とにかく力で押す」というパターンを避けて、試合の中で選択肢を増やしているように見えます。

マルティネス選手のボクシングには、荒々しさの中にも整理された技術が詰まっています。
その中から、自分のスタイルに近いものを見つけて取り入れることで、今抱えている“雑さ”が、自然と形になってくるかもしれません。

トレーナー目線で伝えたい、荒くても通用する条件

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「荒いままで上には行けない」

そう思って悩んでいる選手は少なくありません。

でも僕は、荒さそのものが問題だとは思っていません。問題は、その荒さに自分なりの意味があるかどうかです。

マルティネス選手の動きには、一見粗く見える場面があっても、そこに狙いやパターンがあります。
たとえば、手数が多い中でも「どの場面で強く打つか」「どこで相手を下がらせるか」が整理されていて、力の使い方がコントロールされている。
だからこそ、打っても崩れないし、勢いだけで終わらないんですよね。

荒い動きのまま止まってしまう選手は、考えた形がないまま出しているケースが多いです。
打つことが目的になっていて、相手をどう動かすか、どこに持っていきたいかがぼやけている。
マルティネス選手のように、攻めながらも“この先の展開”をイメージできる選手は、見た目が荒くても内容はすごく整っています。

それから、指導する側として意識したいのは、「荒さ=修正すべき」と決めつけないことです。
選手によっては、荒く見える動きの中に自分らしさが詰まっていることもあるので、それを無理に整えすぎると、その選手の良さが薄れてしまう。

だからこそ、荒さを否定するのではなく、「どう使うか」に視点を変える。

動きの流れを分解して、どの部分が使えるか、どこを調整すれば崩れにくくなるか。そうやって少しずつ“使える荒さ”に育てていく感覚が大事だと思っています。

マルティネス選手は、その荒々しさを削るのではなく、整理してきた選手です。
そういう視点で見れば、「荒いからダメ」ではなく、「荒いからこそ伸びる余地がある」と思える選手もいるんじゃないでしょうか。

まとめ:雑さの中にも伸ばし方はある

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正直なことを言えば、現地であの試合を観ていたときは、井岡選手が勝っていたように見えました。井岡選手がやりたいこと、やるべきことが前回より格段にできていたからです。

好きな選手というのもありますし、組み立てやディフェンスの丁寧さ、試合全体の安定感も際立っていたと思います。
会場の空気も含めて、自然とそちらを支持する雰囲気があったのも事実です。

ただ、あとから映像で見直すと印象が変わりました。
マルティネス選手は、手数を出し続けながら前に出て、攻勢点でポイントを稼ぎながらじわじわと井岡選手のリズムを崩していた。
荒々しく映る動きの中に、相手を削る意図がはっきり見えてきました。そこが本当にすごいところです。

この試合を通じて伝えたかったのは、「どちらが勝っていてもおかしくなかった」という話ではありません。
今、スタイルに悩んでいたり、雑だとか下手だとか評価されている選手がいたら、マルティネス選手のような戦い方にヒントがあるかもしれないということです。

雑さは悪いことではありません。整っていなくても、自分なりに意味を持って動いていれば、それは形になります。
マルティネス選手の姿には、そのプロセスが確かにあるように感じました。

荒さを否定せず、使える形にしていく。
そういう視点であの試合を見てもらえると、少し見え方が変わってくるかもしれません。

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技術は練習を続ければ伸びていきます。

でも、結果が出せるかどうかは“考え方”や“向き合い方”で大きく変わります。

「このままでいいのかな」「もっと成長できるはずなのに」
そんなふうに感じた時は、一度マインドを整える時間を取ってみてください。

僕もこれまで、そういうタイミングを経験した選手たちを何人も見てきました。

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しいの

【この記事を書いた人】
アマチュア実績全国3位(東洋大)
元プロボクサー
世界ランキング最高7位
第43代OPBF東洋太平洋バンタム級王者
ボクシング特化型パーソナルトレーナー
世界・東洋・日本チャンピオン10名輩出
キッズボクサー全国チャンピオン5名輩出
キックボクサー世界チャンピオン指導

分析と戦略を丁寧に行い、完全カスタマイズされた指導法、機能解剖学を活かした根拠ある指導法を基に、勝利に直結する唯一無二のボクシングを提供しています。