
こんにちは、椎野大輝です。
2025年5月11日、東京・大田区総合体育館で行われた「LifeTime Boxing Fights 27」メインイベント、
WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ:井岡一翔 vs フェルナンド・マルティネスのリマッチを現地で観戦してきました。
戦術解説や感想をお話ししていきます。
※当ページの画像はボクシングモバイル様から許可を得て引用しております:https://boxmob.jp/sp/
Youtube解説はこちら
試合結果と選手情報

◇プロボクシング WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ(12回戦)
- 王者:フェルナンド・マルティネス(33=アルゼンチン)
- 挑戦者:井岡一翔(36=志成)=同級6位
- 日時:2025年5月11日
- 会場:東京・大田区総合体育館
結果:マルティネスが0-3の判定勝利(2-0, 117-110ほか)で王座防衛
井岡選手は2戦連続の敗北で、世界王座返り咲きならず。
自身初の連敗となり、日本男子最年長での戴冠記録(長谷川穂積の35歳9カ月)更新も叶いませんでした。
全体の印象:井岡の修正力 vs マルティネスの印象支配

今回の井岡選手は、前回よりも明らかに戦術面での修正を加えており、やるべきことを遂行していた印象です。
とくに、序盤は被弾を減らし、バックステップや距離感でマルティネスの連打を外すなど、防御面の意識が向上していました。
一方で、王者マルティネスは終始前に出続ける圧力と手数、攻勢点で勝負を組み立て、“印象”の部分を完全に支配していたように感じます。
技術面の変化:ディフェンスとボディの精度は向上

井岡選手は初戦でこだわりすぎたボディ攻撃を、今回は的確なタイミングで繰り出し、より全体の組み立てに沿った形で使用していたように見えました。
また、前回はブロック主体だった防御を、バックステップや外しの動きに切り替えることで、マルティネスの空振りも誘っていました。
ディフェンスの質という点では、変化が感じられました。
勝敗を分けたのは攻撃姿勢と見せ方
ただし、マルティネスは攻撃の“見栄え”が圧倒的に良い。
体全体を使った前進、手数の多さ、パンチの打ち終わりの印象など、ジャッジに強く残る要素を持っています。
井岡選手のディフェンスも機能していましたが、「受け流しているように見えるが、押し込まれている印象を与える」場面が多かった。
結果的に、やられていないという事実が、攻めきれていないという印象に変わっていた可能性があります
第10ラウンドのダウン:流れを変えるチャンスだった

最大の見せ場は10R、井岡選手の左フックによるダウン奪取。
ここで一気に攻め切れれば、試合の展開そのものが変わったかもしれません。
ただ、前半からの被弾や体への圧力、消耗もあり、井岡選手はその後の11・12Rに倒し切ることができませんでした。
マルティネスの耐久力と、そこからまた前に出るスタミナが、勝負の流れを再び引き戻したように感じました。
採点についての私見:117-110はやや開きすぎ

今回のスコア(117-110)は、井岡選手が10Rのダウン+1ラウンドしか取れていないという計算になります。
現地で観ていた立場としては、もう2〜3ラウンドは井岡選手に流れていてもおかしくなかったと感じました。
ただし、採点基準の「有効打」「主導権」「攻勢点」などを総合的に見れば、印象面でマルティネスが上回っていたのは事実です。
今後の井岡選手に期待すること

井岡一翔という選手は、ただ強いだけではなく、“緻密な技術と自己研鑽”を体現する日本ボクシングの象徴的存在です。
大学時代から見てきた私にとっても、思い入れの強いボクサーの一人。
今回の2連敗で、次のキャリアが注目されますが、個人的には…
- 無理に5階級制覇を狙うより、国内注目カードの実現
- 拳四朗、オラスクアガ、ユーリ阿久井、矢吹正道などとの「国内最高峰マッチ」
- あるいはローマン・ゴンサレス、エストラーダといった海外のトップ選手との対戦
…こういった方向性に期待したいと思います。
ボクシングの見せ方と削り合い

最後に、今回の試合は「日本的な技術 vs 海外的な勢い・アピール力」という構図だったとも言えます。
マルティネスは、細かい精度や洗練された技術ではなく、“魅せる戦い”で勝負を決めた。
その勢いに、いかに冷静に対応するか。
そして、日本の選手が“几帳面なボクシング”にもう一つ武器を加えるとしたら、こういった見せ方や圧力のかけ方は学ぶ価値があると感じました。
まとめ:井岡一翔の挑戦は終わっていない

結果として井岡選手は敗れましたが、彼のボクシングに対する姿勢や、戦い方を突き詰める真摯な取り組みは、これからも多くの選手に影響を与えるはずです。
そして、あの舞台で、あの観衆の中で、あの熱い試合を見せてくれたことに、
ボクシングに携わるものとして、本当に感謝の気持ちを持っています。
井岡選手、マルティネス選手、ありがとうございました。
次のステージでの戦い、楽しみにしています。
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【この記事を書いた人】
アマチュア実績全国3位(東洋大)
元プロボクサー
世界ランキング最高7位
第43代OPBF東洋太平洋バンタム級王者
ボクシング特化型パーソナルトレーナー
世界・東洋・日本チャンピオン10名輩出
キッズボクサー全国チャンピオン5名輩出
キックボクサー世界チャンピオン指導
分析と戦略を丁寧に行い、完全カスタマイズされた指導法、機能解剖学を活かした根拠ある指導法を基に、勝利に直結する唯一無二のボクシングを提供しています。