こんにちは、椎野です。
2025年1月24日(金)、東京・有明アリーナにて開催された「NTTドコモ presents Lemino BOXING 世界タイトルマッチ[世界][WBO-AP&OPBF][日本][WBO-AP]」で、ボクシングファン待望の一戦が行われました。
メインイベントでは、WBA・WBC・IBF・WBO世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が、WBO世界同級11位の挑戦者キム・イェジョン(韓国)を迎え撃ち、注目のタイトルマッチが実現しました。
また、ウェルター級では佐々木尽(八王子中屋)が坂井祥紀(横浜光)との激闘を制し、スーパーフェザー級では奈良井翼(RK蒲田)と渡邊海(ライオンズ)の熱戦が展開されました。
さらに、スーパーバンタム級の下町俊貴(Gツダ)対平野岬(三松S)、ミニマム級の小林豪己(真正)対高田勇仁(ライオンズ)の試合も白熱した展開となりました。
世界王者の圧巻のパフォーマンスと、今後のボクシング界を担う選手たちの熱戦が繰り広げられたこの大会。その激闘の模様を振り返ります。
第1試合:高田勇仁 vs. 小林豪己
まず、第1試合の高田勇仁選手対小林豪己選手の試合についての感想です。僕の予想では、小林選手が少し有利かなと思っていました。
序盤の1、2ラウンドまではやはり小林選手がペースを握っているように見えました。しかし、3ラウンドでダウンを奪われたことで流れが変わりました。高田選手は小林選手の攻撃を少しずつ読んできて、頭を低めに振りながらワイルドなパンチで仕掛け、小林選手のペースを乱しました。
3ラウンドのダウン以降は、アッパーを有効に使い、小林選手の正面での受け止める動きが目立ち、高田選手にとっては打ちやすい展開になったと思います。個人的には、小林選手はもっとフットワークを使ったボクシングをするかと思いましたが、ガードで受け止める場面が多かったため、高田選手がやりやすかったのではないかと感じました。
判定は2-1で高田選手の勝利でしたが、僕の見方ではもう少し差が開いていてもおかしくない内容だったと思います。高田選手には自分からペースを作る動きがもう少し欲しかったですが、ミニマム級のトップ選手同士の熱い試合で盛り上がりました。
高田選手、おめでとうございます。
第2試合:下町俊貴 vs. 平野岬
下町俊貴選手の防衛戦。対戦相手の平野岬選手はスタイルが独特で、誰が相手でもやりにくい選手だと思いました。下町選手の方が身長は高いですが、平野選手のリーチが長く、懐深く構えていたため、下町選手が攻めにくそうにしている印象でした。
両者ともにダウンを奪い合い、最終ラウンドではまさかの下町選手のダウン。驚きの展開でしたが、判定で下町選手が防衛しました。
試合を見ていると、下町選手は減量が厳しそうに見えました。スーパーバンタム級の中では長身のため、減量の影響が出たのかもしれません。
次戦では、石井渡士也選手との指名試合が控えている可能性があり、石井選手との接戦だった前回の試合の決着をつけることになるのか、もしくはタイトルを返上するのか注目したいところです。
石井選手はパンチ力があり、ポテンシャルの高い選手なので、しっかり仕上げないと危険な試合になると思います。
第3試合:佐々木尽 vs. 坂井祥紀
佐々木尽選手の防衛戦は、判定勝ちという結果になりました。僕の予想通り、佐々木選手にとって嫌なタイプの相手だったのではないかと思います。
試合の序盤、佐々木選手はかなりパンチを振っており、後半にスタミナが切れるのではと心配しましたが、12ラウンドを通してパンチスピードが落ちることなく、勢いも衰えずに戦えていました。しっかりとした練習の成果が見えた試合だったと思います。
坂井選手のディフェンスは良かったですが、攻撃面でポイントを取る手段が見えなかったのが課題でした。倒されない戦い方はできても、佐々木選手からポイントを奪うのは難しかったように感じます。
世界のウェルター級を狙うには、攻撃面で変化をつけるなど工夫が必要です。佐々木選手にはポテンシャルがあり、技術の引き出しを増やせば、世界を狙える選手になると期待しています。
第4試合:渡邊海 vs. 奈良井翼
スーパーフェザー級のタイトルマッチ、渡邊海選手対奈良井翼選手の試合は、奈良井選手が判定勝ちを収めました。
僕の予想では渡邊選手がやや有利かと思っていましたが、実際にはお互い攻めにくそうにしていた印象です。渡邊選手はもう少し自分から仕掛けていくべきだったと感じました。試合展開的に、クリーンヒットが少なかったため、より積極的に仕掛けていた奈良井選手にポイントが流れたように思います。
渡邊選手はスピードとリーチがあるので、もっと自分からアクションを起こしていくことが必要だと感じました。
メインイベント:井上尚弥 vs. キム・イェジュン
メインイベントの井上尚弥選手の防衛戦。
相手のキム選手はサウスポーでしたが、井上選手には特に影響がなかったように見えました。多少被弾する場面もありましたが、危険を感じるほどではなく、試合を通して圧倒していました。
井上選手のスピード、パンチ力、カウンターの精度が相手の動きを制限し、キム選手は前に出たくても出られない状況が続いていました。これまでの対戦相手も同じように、井上選手の強さと速さに対応できずに敗れてきたと思います。
試合後の今後の展開として、僕個人としては、ムロジョン・アフマダリエフとの試合を見てみたいです。また、中谷潤人選手との試合も非常に興味深いと思います。
井上選手はダメージも少なく、怪我もないようなので、今年は3試合してほしいですね。特に、日本のボクシングファンが待ち望んでいる中谷選手との試合が実現することを期待しています。
まとめ
井上尚弥 選手は貫禄の防衛を果たし、相手の キム・イェジュン 選手を圧倒。
次戦での強豪との対戦が期待されます。
佐々木尽 選手は 坂井祥紀 選手を相手に判定勝ちし、ウェルター級での成長を証明しました。
奈良井翼 選手と 渡邊海 選手のスーパーフェザー級対決も拮抗した展開となり、今後のさらなる飛躍に期待が高まります。
また、下町俊貴 選手は苦戦しながらも 平野岬 選手に勝利し、日本スーパーバンタム級王座を防衛。
小林豪己 選手と 高田勇仁 選手のミニマム級戦は、高田選手が激闘を制してインパクトを残しました。
どの試合もレベルが高く、今後の日本ボクシング界を占う重要な戦いとなりました。
世界戦線に向けてのステップアップやタイトル防衛戦など、次の展開がますます楽しみです。
というわけで今回は以上です。
【この記事を書いた人】
アマチュア実績全国3位(東洋大)
元プロボクサー
世界ランキング最高7位
第43代OPBF東洋太平洋バンタム級王者
ボクシング特化型パーソナルトレーナー
世界・東洋・日本チャンピオン10名輩出
キッズボクサー全国チャンピオン5名輩出
キックボクサー世界チャンピオン指導
分析と戦略を丁寧に行い、完全カスタマイズされた指導法、機能解剖学を活かした根拠ある指導法を基に、勝利に直結する唯一無二のボクシングを提供しています。
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