
サウジアラビアで行われた
井上尚弥 vs アラン・ピカソ。
この試合前、バンテージチェックの場面で
井上選手が珍しく感情を表に出したシーンが話題になりました。
SNSでは
「失礼すぎる」
「動揺作戦じゃないか」
といった声が多く上がっています。
ただ、セコンドとして海外の試合を何度も経験してきた立場から見ると、
この出来事はそこまで珍しい話ではありません。
今回は、
「バンテージ問題って実際何なのか」
「なぜ選手が一番嫌がるのか」
そのあたりを現場目線で整理してみます。
youtube解説はこちら
タイトルマッチのバンテージは「立ち合い」

まず前提として、
タイトルマッチのバンテージは立ち合いです。
日本でも海外でも、
・自分のセコンド
・相手陣営のセコンド
・コミッション(日本ならJBC)
が立ち会って、
不正がないかを確認しながら巻きます。
流れとしては
- バンテージを巻く
- 相手陣営が触ってチェック
- コミッションが確認
- サインしてOK
という形です。
今回問題になったのは、
「巻いている途中、あるいは巻き終わった段階で、巻き方に口出しが入った」
という点です。
ルールミーティングは前日に行われている

バンテージの巻き方については、
試合前日(だいたい計量日)に行われる
ルールミーティングで確認されます。
「こういう巻き方でお願いします」
「ここにはテープをかけないでください」
といった取り決めは、そこで共有されます。
井上選手のトレーナーも
「ミーティング通りやっている」
と抗議していましたが、
それでもその場で止められた。
これが、
「じゃあ昨日の話は何だったんだ」
となる原因です。
海外はルールが本当にバラバラ

日本はかなり特殊で、
ルールがほぼ統一されています。
ただ海外では
・国ごと
・州ごと
・担当者ごと
で、解釈が変わることも普通にあります。
例えば
・直接テーピングしていい国
・ダメな国
・包帯とテープを交互に巻くのはNG
・指の間に通すテープの位置が細かく決まっている
など、本当にいろいろです。
同じルールのはずなのに、
「この人はダメと言うけど、別の人はOK」
ということもあります。
正直、運が悪いと面倒くさいです。
試合直前にやられるのが一番キツい

ここが一番大事なポイントです。
バンテージを巻く時間は、
人によりますが30〜40分かかります。
その時間を逆算して
・ウォーミングアップ
・集中
・気持ちの作り方
を全部組んでいます。
そこで
「ほどいてやり直し」
となると、
時間もリズムも崩れます。
試合直前の20分は、
選手にとってかなり大きい。
だから、
井上選手がイラついたのも無理はありません。
セコンドは「交渉」も仕事

こういう場面で前に出るのは
選手ではなくセコンドです。
・強気に突っぱねる
・相手陣営と直接交渉する
・コミッションに掛け合う
これもセコンドの仕事です。
ただ、
向こうが引かなければ
「じゃあ試合やらない」
という話になることもある。
Bサイド(挑戦者側)なら、
折れざるを得ない場面も正直あります。
実際にあった海外のバンテージトラブル

自分自身も、
海外でセコンドに入った際にトラブルを経験しています。
支給された
・包帯の質が悪い
・テープが短い
「これじゃ拳を壊す」
と思って交渉しましたが、
最終的に通らなかったこともありました。
また、
メキシコでは
いわゆる“アンコ”と呼ばれる、
包帯を丸めてクッションにするものがあるのですが
それをガチガチに固めた包帯で作っているを見たこともあります。
包帯自体は包帯でも、
濡らして潰して干すと
石みたいに硬くなる。
抗議しても
「包帯だから問題ない」
と言われて通らないこともあります。
だから、
海外での試合は
日本より明らかに不利です。
結局、大事なのは「想定しておくこと」

海外での試合は
・バンテージ
・判定
・相手陣営の態度
・時間通りに進まない
こういうことが普通に起きます。
だから
「起きたらどうしよう」
ではなく、
「起きる前提で準備しておく」
しかありません。
想定しておけば、
起きてもダメージは小さい。
井上尚弥選手が
リングに上がったら
いつも通り淡々と戦えたのは、
そこまで含めて準備してきたからだと思います。
バンテージも含めて「試合」

今回の件は、
試合は準備段階から始まっている
ということを示した出来事だと思います。
技術やフィジカルだけでなく、
準備・想定・対応力。
海外で勝つには、
そこまで含めて「強さ」です。
今後、
海外で試合を目指す選手には、
ぜひ知っておいてほしい現実です。
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【この記事を書いた人】
アマチュア実績全国3位(東洋大)
元プロボクサー
世界ランキング最高7位
第43代OPBF東洋太平洋バンタム級王者
ボクシング特化型パーソナルトレーナー
世界・東洋・日本チャンピオン10名輩出
キッズボクサー全国チャンピオン5名輩出
キックボクサー世界チャンピオン指導
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