
12月27日、サウジアラビア・リヤドで行われる「ナイト・オブ・ザ・サムライ」。
4団体統一王者・井上尚弥選手に、無敗のアラン・ピカソ選手が挑みます。
世間では「危険すぎる挑戦」「勝てるわけがない」という声も目にします。
ただ、挑む側には挑む理由があり、そこに“覚悟の価値”があるのも事実です。
現場トレーナーの目線で、両者のスタイル、勝敗を分ける要素、そして僕の結論をまとめました。
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ピカソ評──“考えるメキシカン”、だがテンポが足りない

メキシカンといえば“プレッシャーが強く打ち合う”イメージを持たれがちですが、ピカソ選手はその典型ではありません。
構えが高く、距離感と精度を重視する“手堅い”タイプです。
- 「ファイター寄りなスタイルっていう感じでもない」「どっちかっていうと技術寄り」
- 「派手さより正確さ」「冷静なタイプ」
一方で、井上選手と比べると“全体のスピード感(テンポ)”に差があります。
ピカソ選手の良さは“堅さ”“落ち着き”。ただし、それが爆発力を抑える方向に働く場面もあります。
相手が井上選手となれば、堅さは“読まれてから崩される”リスクにもなり得ます。
井上尚弥の“技術の暴力”──攻めながら安全。見えていないパンチは効く

井上選手の怖さはパワーだけではありません。タイミングの取り方、間合い、バランスが異次元です。
- 「攻めが防御になってる」
- 「相手からしたらどんどんどうしようもなくなる」
- 「あの速さでフェイント上手かったらマジで見えない」
“見えていないパンチ”は、軽く当たっても効きます。
さらに「打ったら打たれる」という常時カウンターの圧があるため、挑戦者側は決断の瞬間に躊躇を生みやすい。そこを井上選手は逃しません。
左ボディは通るのか?──“勇気”と“条件”が足りない

京之介選手が「ボディのタイミングが上手い」と評したピカソ選手の左ボディ。しかし井上戦でそれを機能させるのは、極めて難しいと見ています。
左ボディは“止める”か“カウンターで差す”かが基本。止まらず、位置を消す井上選手に対し、真正面から差し込むのは危険です。
ピカソの“唯一の勝ち筋”──ボクシングをさせない

ここが今回の肝です。
ピカソ選手が生きるのは、正攻法の精度勝負ではなく、競技性を“濁す”方向だと考えます。
戦術の具体(僕がピカソ陣営なら)
- 遠間での正攻法は捨てる。ワンツーの後に体でくっつく(ウラジミール・クリチコ的発想)。
- “打って潰す or ガードで潰す”。当たっても当たらなくても、前でパンチを殺す。
- 「パンチの一番強い所より前で潰す」
- メリハリを作る。常時前進は自分も削れる。休む時間は“動き+ガード+ジャブだけ”。
- 予想外を混ぜる。想定内だと早い。想定外が出たときだけ井上選手の思考が一瞬動く。
- 「予想外なことをしないといけない」
結局のところ、クリーンな技術戦では勝てない。
“ごちゃごちゃ”の中で主導権の糸だけを引っ張るしかない、と見ています。
想定展開と結論──「序盤KO or 中盤KO」

ピカソ選手が前に出て“ごちゃごちゃ”に巻き込めれば時間は延びますが、踏み込みの局面では井上選手のスピードと精度が勝るはず。よって僕の結論は以下。
- 本命:井上選手の序盤KO(3〜4R) 「3〜4ラウンドでKOある」
- 対抗:消耗戦での中盤KO(ピカソ選手が守勢で引っ張るケース)
どちらにせよ、井上選手のKO勝ちを予想します。
メンタルの価値──“チャレンジャーの強さ”は確かにある

ピカソ選手は「恐怖はあるけど、それでも行く」と話しています。これは本音でしょう。
ただ、挑戦者のモチベーションは常に高い。タイトルの舞台は、選手を何割も強く見せることがあります。
僕も、格上相手に“勝てないと言われた試合”で勝った経験があります。
最後に勝負を決めるのは、積み上げた自信です。
だからこそ普段から「勝てるでしょ」を言い続け、練習で“引き出しが反射で出る”まで染み込ませる。ここは現場で一番大切にしていることです。
現役選手へ──“教材としての井上戦”を観る

今回の試合は、技術教材としての価値が極めて高い一戦です。
距離、間、バランス、カウンターの置き方。どれも世界基準の完成度です。
加えて、同興行の中谷潤人選手の試合も含めて、“次の階級や次戦を見据えた観戦”がおすすめです。
おわりに──覚悟の見える試合を

結果は多くの人が予想する形に近いかもしれません。
それでも、挑む者がいるから王者の強さは証明され、競技は進化する。
“どう挑むか”に注目して、当日を迎えましょう。
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【この記事を書いた人】
アマチュア実績全国3位(東洋大)
元プロボクサー
世界ランキング最高7位
第43代OPBF東洋太平洋バンタム級王者
ボクシング特化型パーソナルトレーナー
世界・東洋・日本チャンピオン10名輩出
キッズボクサー全国チャンピオン5名輩出
キックボクサー世界チャンピオン指導
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